放課後等デイサービスとは?資格があると優遇される?必要なスキルや優遇されやすい資格を紹介!

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「放課後等デイサービス」の施設を見かけることが多くなりました。子どもたちが通う施設のようですが、どんな子どもたちが通うのでしょうか。

この記事では放課後等デイサービスとはどんな施設なのか、どんな資格が必要なのか、優遇されやすい資格には何があるのかご紹介します。

目次

放課後等デイサービスは無資格でも働ける?

放課後等デイサービスは無資格でも働けることになってはいます。しかし、設置基準では、管理者1人と常勤の児童発達支援管理責任者1人以上、児童指導員もしくは保育士を2人以上を配置しなければならないことになっており、全くの無資格ばかりを雇い入れるわけにもいかない、というのが実情です。

放課後等デイサービス職員に必要なスキルとは?

放課後等デイサービス職員として働くのに必要なスキルにはどんなものがあるでしょうか。ここでは3つのスキルについてご紹介します。

コミュニケーションスキル

まずは、コミュニケーションスキルです。主たる利用者である子どもたちの気持ちに寄り添いながら、積極的にコミュニケーションを取っていきましょう。子どもたちの成長を支える施設の一職員であることを忘れず、場面に応じて適切な対応を取る必要があります。

お子様や障がいに関する知識

子どもの発達段階に関する知識や、障がいに関する知識は、一般論として頭に入れておきましょう。それを踏まえた上で、ひとりひとりの利用者のお子さんの特徴や配慮すべき事柄を頭に入れておくと、何かあった時に適切な対応が取れます。

また、子どもたちの間で流行しているものなどにもアンテナを張っておくと、子どもたちとの会話が広がるかもしれません。

保護者や関係者との連携力

保護者の方や近隣住民の方、放課後等デイサービスの職員の方と接する時には施設の職員として必要な情報を過不足なく正確に伝えられるように、時と場合に応じたコミュニケーションスキルが求められます。

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放課後等デイサービス(放デイ)とは

放課後等デイサービスは、児童福祉法第6条の2の2第4項の規定に基づき、学校(幼稚園及び大学を除く。以下同じ。)に就学している障がい児に、授業の終了後又は休業日に、生活能力の向上のために必要な訓練、社会との交流の促進その他の便宜を供与するものとされています。学童保育の、障がい児バージョンのようなイメージです。ただし、あくまでも障がい児のサポートを目的としているため、保護者の勤務証明書などは必要ありません。

対象年齢は6歳から18歳までとなっていますが、場合に応じて20歳まで利用できることもあります。

平成24年に放課後デイサービスの設置が決まって以来、放課後デイサービスは増え続けており、事業所数は19,187(令和4年8月現在)、利用者数は301,837(令和4年8月現在)と右肩上がりで増えています。

放課後等デイサービス利用の流れ

放課後等デイサービスを利用するには、市区町村から交付される通所受給者証という証明書が必要です。通所受給者証の取得には、医師などから療育の必要性を認められることが必要です。必要な検査等を経て、障害者手帳の取得申請には至らない様子見の時期であっても、医師や専門家の意見書があれば通所受給者証を申請することができます。

通所受給者証を持っている人は利用したいと考えている施設・事業所に利用契約について保護者が問い合わせます。契約する予定の施設・事業所で見学や教室の体験などをしながら、施設・事業所と契約の手続きを行いましょう。

通所受給者証を持っていない人は、住んでいる地方自治体の担当課や障がい児相談支援事業所で利用相談をします。児童発達支援や放課後等デイサービスといった障がい児通所支援のうちから利用する通所支援のサービスを決めたのちに、施設・事業所を探します。利用を希望する施設・事業所が限られている場合は、施設・事業所に定員の空きがあるかなどを直接問い合わせてから、通所受給者証の手続きを行いましょう。通所受給者証の申請は市区町村に対して行います。交付に1〜2ヶ月かかることがありますので、時間に余裕をもって進めましょう。

なお、ここに記載した内容は一般的な流れです。お住まいの地方自治体によっては、流れが異なる可能性もありますので、必ず地方自治体の窓口に相談してください。

関連記事:放課後等デイサービスの利用方法と申請方法を解説

主な活動内容

放課後デイサービスでの1日の流れを見ることを通じて、主な活動内容を確認しましょう。

学校がある日の放課後の流れは次のような感じです。

時間

活動内容

備考

放課後

お迎え・登所

施設の職員が学校まで迎えに行く放課後等デイサービスも

施設到着

トイレ・手洗い・うがい

個別活動・はじめの会

施設についたらまずトイレ・手洗い・うがいのルーティンを守らせる。「はじめの会」も、挨拶を習慣づけるうえでは大事なルーティンのひとつ。

 

集団活動・集団療育

 

15時くらい

おやつ

 

 

個別活動・個人プログラム・個人療育・宿題

宿題等も含めて、個人的な活動はこの時間にやる

17時くらい

おわりの会

送迎利用の子どもは出発

18時くらい

 

順次自宅へ到着予定

長期休暇中や土曜日など、学校がお休みの日は次のようなスケジュールになります。

時間

活動内容

備考

9時

お迎え・登所

 

施設到着

トイレ・手洗い・うがい

個別活動・はじめの会

設についたらまずトイレ・手洗い・うがいのルーティンを守らせる。「はじめの会」も、挨拶を習慣づけるうえでは大事なルーティンのひとつ。

 

集団活動・集団療育

 

12時ごろ

お昼ご飯

 

 

個別活動

 

 

集団活動・集団療育

 

 

15時ごろ

おやつ

 

 

個別活動

 

 

個人活動・個人療育・宿題

宿題等も含めて、個人的な活動はこの時間にやる

16時ごろ

おわりの会

送迎利用の子どもは出発

17時ごろ

 

順次自宅へ到着予定

集団活動では、ゲームを通じて意図した方向へ身体を動かす練習をしたり、お店屋さんごっこを通じてお金の使い方や経済感覚を身につけたりと、心身をより適切に発達させたり、社会に出て行くのに欠かせないスキルを身につけたりする活動をします。

個別活動では、それぞれのスキルに応じた課題を設定し、ゲームや遊び感覚で取り入れられるトレーニングをします。

利用が可能な人

放課後等デイサービスを利用可能なのは、医師などから療育の必要があると認定されており、通所受給者証を持っている人です。

放課後等デイサービスの主な人員

放課後等デイサービスには、以下のように人員配置をすることになっています。

資格名

一般的な放課後等デイサービス

重心型放課後等デイサービス

管理者

1名以上(必須)、兼任可能

1名以上(必須)、兼任可能

児童発達支援管理責任者

1名以上(必須)、常勤

1名以上(必須)、兼任可能

児童指導員

又は

保育士

利用者10名で2名以上

1名以上(必須)、常勤要件なし

看護職員

医療ケアを必要とする場合は必要

1名以上(必須)、常勤要件なし

機能訓練担当職員

機能訓練を行う場合

機能訓練を行う場合

嘱託医

不要

1名以上(必須)、常勤要件なし

重心型放課後等デイサービスとは、重症心身障がい児を受け入れる放課後等デイサービスのことです。施設のタイプによって、必要な人員配置が異なります。

重心型放課後等デイサービスでは一般の放課後等デイサービスと異なり、児童発達支援管理責任者や児童指導員、管理者の常勤要件はありませんが、営業時間を通じて看護職員の配置が必須になっています。

放課後等デイサービスの仕事内容

放課後等デイサービスでの仕事内容は多岐に渡ります。

  • 子どもへの支援
  • 保護者対応
  • 教室運営に関する業務

子どもへの支援には、さまざまなものがあります。毎日のルーティンであるはじめの会やおわりの会、集団活動の企画・準備・運営は、子どもたちが生活習慣を身につけ、自立する手伝いをする活動の中心となるものです。また、それに加えて季節の行事や地域社会との交流行事の企画・準備・運営もあります。

個別支援計画書に基づく個別指導の準備も重要な仕事です。一人ひとりに合ったアプローチの仕方で、今持っている力を伸ばしたり、新しくできることを増やしたりするお手伝いをしていきます。

保護者対応も放課後等デイサービスで働く上で重要な業務です。保護者の方へその日放課後等デイサービスでどのように過ごしたかを報告します。怪我をした、様子がおかしかったなどがあればそれも必ず報告します。また、連携を取るために家での様子を聞いたり、家庭の教育方針を聞いたりするのも重要な任務のひとつです。時には保護者からの相談に乗ることもあります。

また、教室運営に関する業務もあります。子どもの送り迎え、教室の衛生管理、報酬算定の根拠やサービス実施の証拠となる「実績記録票」や「サービス提供記録」の記入、活動に必要な物品の購入など、教室運営に関する業務は多岐に渡ります。

子どもたちの安全確保をしながら、時には一緒に遊ぶこともあり、体力も広い視野や観察力も必要とされる仕事です。

放課後等デイサービスで必要な資格

放課後等デイサービスで必要な資格について、詳しく見ていきましょう。

保育士

保育士は児童福祉法で「保育士とは、保育士の登録を受け、保育士の名称を用いて、専門的知識及び技術をもって、児童の保育及び児童の保護者に対する保育に関する指導を行うことを業とする者をいう。(児童福祉法第18条の4)」と定義されています。
放課後等デイサービスにおいては、実際に子どもたちと関わる仕事を担当します。

資格の取得条件「指定保育士養成施設」に指定されている四年制大学、短期大学、専門学校を卒業するか、年に2回実施される「保育士試験」を受験して合格するかで資格が取れます。「保育士試験」には、別途受験資格が定められています。
放課後等デイサービスでの役割保育士の放課後等デイサービスでの役割は、個別支援計画書に基づき、子ども一人ひとりの心身の状況に応じて適切な支援を行うことです。 支援にあたっては、子どもの障がいの特性や生活状況、発達課題に即したきめ細かな配慮が必要となります。 また、児童発達支援管理責任者の助言指導を受けながら、保護者に対しても発達支援のサポートを行うことがあります。

児童発達支援管理責任者

「児童発達支援管理責任者」は、障がいのある子どもたちに対して療育や生活の自立支援などを行っている施設で、療育の「専門職」「指導的立場」として働きます。

資格の取得条件児童発達支援管理責任者になるためには、実務要件を満たした上で、基礎研修を受講し、そのあと実践講習を受講します。   また、認定された後も「児童発達支援管理責任者」として業務を行うためには、指定された研修を受講することが必要となります。
放課後等デイサービスでの役割放課後等デイサービスに置ける児童発達管理責任者の役割は、子ども一人ひとりに合った支援の立案・管理を行うことです。 支援の立案にあたっては、それぞれの子どもの発達課題や保護者のニーズを把握し、それに沿った形で個別支援計画書を作成します。実際に計画書に基づいた支援が行われるようになったら、定期的にアセスメント・モニタリングを通じて内容を見直し、ブラッシュアップしていきます。 また、子どもたちの発育状況や興味・関心事などの情報を収集・分析し、活動プログラムの企画に反映して行くことも大切な仕事です。企画にあたってはほかのスタッフとも相談しながら進めていきます。

児童指導員

所属する事業所が都道府県などに提出する「従業者の勤務の体制及び勤務形態一覧表」の資格欄で、児童指導員として指定している間だけ資格の効力が生じます。
放課後等デイサービスにおいては、実際に子どもたちと関わる仕事を担当します。

資格の取得条件児童指導員は任用資格なので、所属する事業所が都道府県などに提出する「従業者の勤務の体制及び勤務形態一覧表」の資格欄で、児童指導員として指定している間だけ資格の効力が生じます。   児童指導員の任用資格は、児童福祉施設の設備及び運営に関する基準第43条に定められた、学歴や実務要件などを満たしている人に付与されます。具体的には、指定された学部学科の大学・大学院・養成校を卒業を卒業するか、児童福祉法に基づく事業で2年以上かつ360日以上の実務経験を積むかです。また、幼稚園、小学校、中学校、高等学校の教員免許を持っている人は実務経験なしでも任用資格が得られます。
放課後等デイサービスでの役割児童指導員は、児童発達支援管理責任者の指示のもと、個別支援計画書や事業所のカリキュラムに基づいて障がいのある子どもの支援を行います。実際に子どもと接することの多い職種で、子どもにとって身近な存在となるため、子どもたち一人ひとりの気持ちに寄り添いながらも平等・公平な対応が求められます。 児童指導員も、保育士同様に、児童発達支援管理責任者の助言指導を受けながら、保護者に対しても発達支援のサポートを行うことがあります。

放課後等デイサービスへの就職で優遇される資格

放課後等デイサービスに就職する際、優遇される資格はあるのでしょうか。

社会福祉士

社会福祉士は、さまざまな事情で福祉サービスを必要とする人が適切な支援を受けられるよう助言、調整、援助を行う仕事です。社会福祉士の資格を持っていると児童指導員の任用資格を満たしているので、優遇されやすいです。

精神保健福祉士

精神保健福祉士は精神に障がいを持つ人がよりよく暮らせるよう支援計画をたて、専門的な援助を提供する仕事です。資格を持っていると児童指導員の任用資格を満たしますし、放課後等デイサービスの業務内容に重なる部分もあることから、優遇されやすいです。

教員免許

教員免許は四年制大学で教員養成課程を履修すると取得することができます。小学校・中学校・高等学校どれかの教員免許を持っていると、児童指導員の任用資格を満たしていることになるので、優遇されやすいです。

幼稚園教諭

幼稚園教諭の教員免許は四年制大学、短期大学で幼稚園教諭の養成過程を修了すると取得できます。幼稚園教諭の教員免許も児童指導員の任用資格を満たしており、優遇されやすいでしょう。

機能訓練指導員

機能訓練指導員とは、放課後等デイサービスで機能訓練を行う場合につく指導員のことです。作業療法士、理学療法士、言語聴覚士、心理指導担当職員のいずれかの資格を持っていると、機能訓練指導員として指導をしたり、指導計画を立てたりすることができます。

作業療法士

作業療法士は、食べたり、お風呂に入ったり、勉強や仕事、音楽を楽しむ、スポーツをするなど、人の生活全ての活動=「作業」を通じて日常生活がその人らしく送れるようにリハビリする仕事です。

この資格があると、機能訓練指導員として放課後等デイサービスで機能訓練に当たることができるので、機能訓練まで行う放課後等デイサービスや重心型放課後等デイサービスでは特に優遇されやすいでしょう。

理学療法士

理学療法士は、運動療法や物理療法により、日常における運動・動作の機能改善や症状悪化の防止を目的とします。理学療法士も機能訓練指導員の認定資格になっているため、放課後等デイサービスへの就職では優遇されやすいです。

言語聴覚士

言語聴覚士は、言葉を介したコミュニケーションの障害の改善のために、その機能回復訓練や指導、リハビリテーションを行います。また、嚥下障害や口腔機能などの「食」に関しての機能回復を目指すことも重要な業務です。

言語聴覚士もまた、機能訓練指導員認定の資格になっているため、言語聴覚士を持っていると放課後等デイサービスの就職には有利でしょう。

公認心理士・臨床心理士

心理指導担当職員は、四年制大学で心理について専門的に学んだ人と定められており、特に資格は必要ありません。しかし、実際の求人を見ると公認心理士や臨床心理士を持っている人、と資格が求められることが多いです。

有利な資格をとって放課後等デイサービスで働こう!

放課後等デイサービスとは、障がいを持つ子どもたちが通う施設であること、児童発達支援管理責任者や保育士、児童指導員などの資格を持った人を配置しなくてはならないこと、児童指導員の認定資格になる資格を持っていると優遇されやすいことがわかりました。

放課後等デイサービスへの需要は今後ますます高まることが予想されます。有利な資格やスキルを身につけて、子どもたちの成長を支えながら、自分自身も成長していきましょう。

ファミリー・キッズでは、障がい児通所支援事業所を展開しております。楽しく遊び・学び・育みながらお子様一人ひとりの成長や自立のお手伝いをしております。気になる方はぜひお問い合わせください。

ファミリーキッズの放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスは学校に就学している障がい児に対し、個別活動や集団活動を通して「日常生活での基本的な動作の指導や自立支援」や「集団生活への適応に向けた支援」などを行う障害福祉サービスです。

ファミリー・キッズでは「家庭的な環境で安心して過ごしていただく」ということを心掛けており、
楽しく遊び、学び、育みながら、お子様に内在している潜在能力を最大限に引き出します。

勤務地一覧

ファミリー・キッズでは、以下の地域で放課後等デイサービスを運営しています。

神奈川県のファミリー・キッズ

放課後等デイサービス 伊勢原
放課後等デイサービス 海老名
放課後等デイサービス 茅ヶ崎
放課後等デイサービス 座間
放課後等デイサービス 愛川
放課後等デイサービス 綾瀬
放課後等デイサービス 南林間
放課後等デイサービス 秦野
放課後等デイサービス 相模原
放課後等デイサービス 藤沢
放課後等デイサービス 平塚
放課後等デイサービス 厚木
放課後等デイサービス 湘南
ショートステイ ファミリーキッズ伊勢原

福島県のファミリー・キッズ

放課後等デイサービス 会津若松
放課後等デイサービス 喜多方
放課後等デイサービス 郡山
放課後等デイサービス 会津

相談支援事業所

ファミリー・サポート湘南
相談サポートセンター ファミリー会津
相談ファミリー・サポートセンター郡山

放課後等デイサービスの利用に関してお悩みがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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運営会社

運営会社情報
  • 運営会社名:株式会社ベストライフジャパン
  • 所在地:〒242-0006 神奈川県大和市南林間2-10-5 ベストライフビル5F
  • 会社HP:https://best-life-japan.com/
  • TEL:0120-068-072(お客様専用)、046-204-7122(代)
  • FAX:046-204-7121

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