放課後等デイサービスはきつい?その理由を解説

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放課後等デイサービスは、障害がある6歳から18歳までの子どもたちを対象とした児童福祉のサービスです。今後ますます需要が高まることが想定される放課後等デイサービスですが、中には「仕事がきつい」という意見も聞きます。いったい、どのような点がきついといわれているのでしょうか。今回は、放課後等デイサービスがきついといわれる理由や、この仕事が向いている人・向いていない人について解説します。放課後等デイサービスへの転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

目次

放課後等デイサービスがきついといわれる理由

放課後等デイサービスは、児童福祉のサービスとしてやりがいも感じられる仕事ですが、なかには「きつい」という方もいるようです。
放課後等デイサービスがきついといわれる理由は、以下の通りです。

  • 肉体的な負担が大きい
  • 児童との接し方で悩む
  • トラブルが多く神経を使う
  • 薄給である
  • 慢性的な人手不足である

以下で順番に解説します。

肉体的な負担が大きい

放課後等デイサービスの仕事は、肉体的な負担が大きいという点が挙げられます。
これは、福祉や介護の仕事全般に共通する特徴といえます。
放課後等デイサービスでは、全体的に子どもたちの行動をよく観察することが必要ですが、中にはじっとしていられない多動傾向のある子どももいます。子どもの特性や怪我の防止などさまざまな要因から、気を張っていなければならない時間が長いでしょう。また、体力があって元気に動く力の強い児童を相手にすると、どっと疲れてしまうこともあるでしょう。特に従業員数が少ない事業所などでは、多忙なシフトで働かなくてはならず、残業が続いてしまうこともあります。しっかりと体を休められない労働環境は、確実に体力的な負担になるため注意が必要です。

児童との接し方で悩む

放課後等デイサービスに来る子どもたちとの接し方に悩む方もいるようです。話しかけたことに対して反応がない子もいれば、たくさん返事を返してくれる子など反応はさまざまです。
例えば、同じ発達障害の病名であっても、症状や特性までが全く同じことはなく、それぞれの得意分野や苦手分野は異なります。そんな一人ひとり異なった発達状況を抱えた児童たちの支援では、指導方法や関係の築き方は試行錯誤していくほかありません。
子どもと実際に関わっていく中で、児童それぞれが持つ個性や特性を把握しながらコミュニケーションをとることが大切です。

トラブルが多く神経を使う

放課後等デイサービスでは、どうしても対人トラブルが多いことから神経を使うことがあるといわれています。放課後デイサービスの職員は、たくさんの子どもや保護者と関わっていく仕事であるため、時にはトラブルに発展してしまうこともあるでしょう。
とくに発達障害などをはじめとする障害がある子どもは、対人コミュニケーションが苦手な人も多いため、このようなトラブルはよく起こります。
また、多動の子どもは気になることやものがあれば、すぐ走り出すなどの特性があります。そのため、放課後等デイサービスの職員は、子どもたちが事故やトラブルに巻き込まれるのを未然に防ぐために常によく見ていることが大切です。

薄給である

放課後等デイサービスの職員の中には、思っていたよりも給料が安くて、きついと感じている方もいるでしょう。日本人の平均年収は430万円前後と言われていますが、放課後等デイサービスの職員の年収はそれを下回っています
放課後等デイサービスを含む、児童養護施設及び児童福祉施設で「児童指導員」として働く場合、必要な「児童指導員任用資格」は、学歴や実務経験を満たせば取得できます。
給料アップとキャリアアップを目指すなら、「児童発達支援管理責任者」がおすすめです。定められた年数の実務経験と研修を受けることで取得可能です。

慢性的な人手不足である

放課後等デイサービスは、介護施設同様に慢性的な人手不足といわれています。
事業所によっては、職員一人当たりが担当する子どもの数が多かったり、任せられる仕事量が多かったりすることから、体力面や精神面に影響が出てしまう方もいるでしょう。
また、雇用主が厳しかったり、職場の人間関係が悪かったりすることが原因で、離職率が高い職場もあります。求人募集が出ていても、求人の頻度が多い職場の中には、人材採用してもすぐに辞めてしまい、入れ替わりが激しいなどの問題がある事業所もあるため、注意が必要です。

事務作業が多い

放課後等デイサービスでは、事務作業も多くあります。子どもの指導方針だけでなく、保護者に報告するための活動報告書も作成するため、実際の職員とのやり取りや、療育での様子、子どもが遊んだ内容はすべて記録していきます。
また、事業所や担当する部署などによっては、職員のシフト作成や請求書作成などの事務作業を幅広く行う必要があることを覚えておきましょう。

放課後等デイサービスの離職率

放課後等デイサービスの離職率は、どれくらいなのでしょうか。
厚生労働省が発表している「令和2年雇用動向調査結果の概要」によると、医療・福祉業界における離職率はおよそ14.2%となっています。
この数値は医療と合算されているため、あくまで参考ではありますが、平均的な数値であるため、放課後等デイサービスの離職率が非常に高いわけではないことを覚えておきましょう。

放課後等デイサービスの仕事が向いている人

放課後等デイサービスでの仕事は、保育と福祉が強い分野の仕事となっています。
ここでは、放課後等デイサービスの仕事が向いている人を紹介します。

児童福祉に興味がある方

児童福祉に興味がある方は放課後等デイサービスの仕事に向いているといえます。
放課後等デイサービスは、支援が必要な子どもを対象にした児童福祉サービスです。それぞれの児童がどのようなことに困っていて、何が苦手で何が好きなのか、そういった一人ひとりの特性に寄り添って理解していくことが一番の仕事といえるでしょう。
子どもたちと向き合う中で、ときには体力や気力も使うことから、「困っている子をサポートしたい」という児童福祉に対する強い気持ちがないと難しい仕事といえるでしょう。

子どもと関わるのが好きな方

放課後等デイサービスの目的は子どもへの支援であり、事業所にはたくさんの子どもが集まります。そのため、子どもと関わることが好きな方が向いている仕事といっていいでしょう。職員がいかに一人ひとりの子どもに寄り添い、気持ちを理解できるかでよい支援に繋がっていきます。中にはコミュニケーションが苦手な子どももいますが、諦めずに何度もやり取りをする中で少しずつ心を開いてくれるでしょう。また、このやりとりには根気がいるので、子どもが好きでないとできない仕事といえます。

体力がある方

体力がある方は、放課後等デイサービスの仕事が向いているでしょう。子育てや保育士などと同様に、障がいのある子どもたちと遊ぶことも、とても体力が必要になります。とくに多動の障害がある子どもは、急に走り回る特性があり、ときには走って捕まえなくてはならないこともあるでしょう。放課後デイサービスに来る子どもたちは、遊びの中でコミュニケーションや体の使い方など、たくさんのことを学んでいきます。そのため、遊びは非常に大切であるといえます。体力に自信があり、子どもと遊ぶことが好きで、体を動かすことが好きな方には、放課後等デイサービスの仕事はとてもおすすめです。

誰かの役に立ちたいと思う方

「誰かの役に立ちたい」と考えている方も放課後等デイサービスの仕事に向いています。
放課後等デイサービスをはじめとする福祉業界の仕事は、とても社会貢献性が高いため、やりがいを感じられるでしょう。仕事では、思うようにいかないことや大変なこともたくさんあるでしょう。しかし、そんな中でもやりがいを感じられるために仕事を続けている方がたくさんいます。児童福祉の分野は、子どもたちや保護者をはじめとしたたくさんの人の役に立てる、最適な職場環境といえるでしょう。

放課後等デイサービスの仕事が向いていない人

先程は、向いている人の紹介をしてきましたが、ここでは、反対に放課後等デイサービスの仕事が向いていない人を解説します。ぜひ参考にしてください。

共感力が低い人

共感力が低い方や相手の気持ちを汲み取るのが苦手な人は、放課後等デイサービスの仕事が向いていないといえるでしょう。放課後等デイサービスでは、職員が子ども一人ひとりと向き合って共感し、特性を理解したうえで、それぞれの発達段階や特性に合わせた支援を考える必要があります。そのため、マニュアルどおりにやろうとしても相手を理解するのはなかなか難しいでしょう。
ときには職員側が子どもに対し、根気強くコミュニケーションを取り続けることで、ようやく反応してくれることもあります。また、癇癪を起こしやすい子どもには、ゆっくりやさしく寄り添う必要があります。このように、子どもの特性によって合わせられる共感力と柔軟さが求められる仕事といっていいでしょう。

気が短い人

気が短い方も、放課後等デイサービスの仕事は大変に感じるかもしれません。
中には、心を開くことが苦手な子や、自分が満足するまで話すことを止められない子など、たくさんの個性を持つ子どもがいます。そのため、職員の思い通りにいかないことが多い中であっても、子どもの特性に合わせて辛抱強く支援や指導を行う必要があります。
障がいを持つ子どもたちの中にはマイペースな子も多いため、しっかり時間をかけて理解してあげることが大切です。これらの理由から、とにかく気が短いという人には難しい仕事といえるでしょう。

リスク管理の意識が低い人

リスク管理の意識が低い方も、放課後等デイサービスの仕事には向いていません。
放課後等デイサービスでは、子どもの安全確保や個人情報の保護など、行動面から情報まで幅広い内容のリスク管理に対する意識の高さが求められます。
放課後等デイサービスは、不注意型の子どもが多いため、すぐに何かにつまずいて転んでしまったり、周りをよく見ずに友達とぶつかったりするなどの怪我が多発する環境です。
また、急に飛び出したことによる事故も起こりやすいため、職員には、事故や怪我が起こりやすい場所では十分な対策と安全確保が求められます。そのため、児童福祉では個人情報の保護も十分に徹底した管理が求められます。保護者によっては通っていることを知られたくない人もおり、慎重な取り扱いが求められます。

放課後等デイサービスのやりがいとは

仕事を選ぶ際には、やりがいがある仕事を選びたいと感じるでしょう。
ここでは、放課後等デイサービスの仕事におけるやりがいを紹介します。

子供の成長を間近で感じられる

放課後等デイサービスでの仕事は、子どもとしっかり時間をかけて向き合うからこそ、成長を間近で感じられるというやりがいを感じられます。子どもが職員の話を聞けるようになった、友達とのトラブルの回数が減った、なかなか心を開けなかった子どもがコミュニケーションを取れるようになった、などたくさんのケースがあります。子どもの吸収は早いため、日々の中で大きな成長を感じられ、同時に仕事に対する充実感も得られるでしょう。

保護者の支援ができる

放課後等デイサービスにおける子どもの成長を保護者の方にも感じてもらい、喜んでもらえることも、放課後等デイサービスでの仕事のやりがいの一つです。
障がいがある子どもの指導は、職員と保護者のどちらか一方だけでは難しい場合もあるでしょう。そのため、保護者からの情報提供などの協力のもとで、放課後等デイサービスでの指導は成り立っています。事業所での取り組みの報告や、家での呼びかけなど、保護者と職員が協力し合うことで、さらに充実した支援を行えるようになります。そうした上での保護者からの感謝の言葉は、なによりも職員の励みとなり、仕事のやりがいを感じるきっかけとなるでしょう。

社会貢献性が高い

放課後等デイサービスは、「障がいを持つ子どもの支援」という面において、社会貢献度が高いため、やりがいを感じる方もいるでしょう。放課後等デイサービスに求められている役割は、事業所内での取り組みだけではありません。
放課後等デイサービスに通う子どもたちが、学校や地域において適切な支援を受けられるように情報提供を行い、連携して体制を整えます。
専門的な知識や経験を使いながらこれらの役割を果たすことにより、児童福祉の面で大きく貢献できているといえるでしょう。

放課後等デイサービスで働くために必要な資格

放課後等デイサービスで働くために必要な資格はあるのでしょうか。
基本的には資格がなくても働けますが、子どもの支援や指導をしていくにあたって、あると良いのは「児童指導員」です。また、将来的にキャリアアップしたいと考える方は「児童発達支援管理責任者」を目指してみると良いでしょう。
児童発達支援管理責任者は、障がいがある児童の成長や発達度合いに応じて個別支援計画の作成や、保護者の相談対応、現場職員の管理などたくさんの仕事を担当します。
最近では、放課後等デイサービスの需要が高まっており、児童発達支援管理責任者が足りていない状態です。ぜひキャリアアップも視野に入れてみてはいかがでしょうか。

放課後等デイサービスは児童福祉で社会貢献ができる仕事

この記事では、放課後等デイサービスがきついといわれる理由や、仕事でやりがいを感じるところ、放課後デイサービスの仕事が向いている人・向いていない人について解説しました。
放課後等デイサービスは、職員が子どもとしっかり向き合い、支援していく仕事です。そのため、体力や寄り添う力、根気強さが求められます。また、子どもだけでなく保護者とのやり取りも大切であり、双方の情報共有によって子どもの成長につながっていきます。
また、子どもたちが学校や地域で必要な支援が受けられ、生活しやすくなるようにサポートを行っており、社会貢献度も高い仕事です。
人に寄り添い、思いやり、仕事にやりがいを感じたい方にはとても向いている仕事です。放課後等デイサービスへの転職を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

ファミリー・キッズでは、障がい児通所支援事業所を展開しております。楽しく遊び・学び・育みながらお子様一人ひとりの成長や自立のお手伝いをしております。気になる方はぜひお問い合わせください。

ファミリーキッズの放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスは学校に就学している障がい児に対し、個別活動や集団活動を通して「日常生活での基本的な動作の指導や自立支援」や「集団生活への適応に向けた支援」などを行う障害福祉サービスです。

ファミリー・キッズでは「家庭的な環境で安心して過ごしていただく」ということを心掛けており、
楽しく遊び、学び、育みながら、お子様に内在している潜在能力を最大限に引き出します。

勤務地一覧

ファミリー・キッズでは、以下の地域で放課後等デイサービスを運営しています。

神奈川県のファミリー・キッズ

放課後等デイサービス 伊勢原
放課後等デイサービス 海老名
放課後等デイサービス 茅ヶ崎
放課後等デイサービス 座間
放課後等デイサービス 愛川
放課後等デイサービス 綾瀬
放課後等デイサービス 南林間
放課後等デイサービス 秦野
放課後等デイサービス 相模原
放課後等デイサービス 藤沢
放課後等デイサービス 平塚
放課後等デイサービス 厚木
放課後等デイサービス 湘南
ショートステイ ファミリーキッズ伊勢原

福島県のファミリー・キッズ

放課後等デイサービス 会津若松
放課後等デイサービス 喜多方
放課後等デイサービス 郡山
放課後等デイサービス 会津

相談支援事業所

ファミリー・サポート湘南
相談サポートセンター ファミリー会津
相談ファミリー・サポートセンター郡山

放課後等デイサービスの利用に関してお悩みがあれば、お気軽にお問い合わせください。

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