児発管の年収と年収アップの秘訣を解説

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児童発達支援管理責任者、通称「児発管」は、福祉系サービス業では重宝される資格です。児童福祉法に基づき、施設・事務所に最低1名配属が義務化されているため、特に福祉系や医療系、教育系などの有資格者は需要が高くなります。
ただし、専門性の高い知識の取得や最低でも5年以上の実務経験が求められるため、資格取得の難易度は高くなります。
本記事では、児発管の仕事について、平均年収や他業種との比較、年収をアップする方法について解説します。

目次

児発管(児童発達支援管理責任者)の仕事とは

障害のある児童の療育に関わる専門職です。対象となる児童の個別支援計画を作成し、自立サポート、家族への支援、指導員や関係機関との連携などを行い、障がい児施設において療育のリーダー的役割を担います。

児童発達支援施設には、児発管1名の配属が義務化されています。また、施設内で指導員との兼任は認められていませんが、管理者との兼任は可能です。

児発管になるための資格要件は、実務経験と研修(基礎・実務)の受講が必須となります。
なお、研修を受講するには、原則、勤務先からの推薦が必要で、個人からの申し込みは受付していません。管轄の自治体のホームページより、申し込みまたは問い合わせが可能です。

児発管の資格取得の大まかな流れは 、以下の通りです。

  • 実務経験の要件を満たす
  • 基礎研修を受講する(合計26時間)
  • OJTで実務経験を満たす
  • 実務研修を受講する(合計14.5時間)
  • 児童発達支援管理責任者として業務に就く
  • 5年ごとに更新研修を受講する(研修6時間程度)

実務経験に必要な年数は、以下の通りです。

※実務経験

  • 相談支援業務経験が5年以上で、かつ老人福祉施設・医療機関等以外での実務経験が3年以上である
  • 直接支援業務経が8年以上で、かつ老人福祉施設・医療機関等以外での実務経験が3年以上である
  • 特定の資格保有者として相談支援・直接支援業経験が5年以上の場合、要件年数が短縮される。

※OJTで実務経験

  • 見習い児発管として2年間の実務経験が必要になる

現在、障がい者福祉サービス施設で勤務されていて、将来的に児発管の取得を考えている方は、勤務先にその旨を知らせて、今後の方針について相談すると良いでしょう。

児発管の平均年収

児発管の平均年収について確認しましょう。将来性、専門性、難易度が高い資格という点から、福祉系の他業種と比較すると、年収は高めになっています。

以下の表は、「障害福祉サービス等経営実態調査結果・2023/厚生労働省」のデータによる児発管の給与額(月額)です。年収にすると、常勤でおよそ334万円、非常勤で168万円です。 

職員1人あたりの給与額(月額)常勤-非常勤別(全体)/単位:円

常勤

非常勤

児童発達支援管理責任者

278,480

140,085

児発管の平均賞与

児発管の平均ボーナスについては、施設ごとに異なりますが、施設・事業所の約7〜8割では、年に2回支払われているのが一般的です。
児発管で支給されるボーナスは、月給の2か月分で計算した場合、概算でおよそ40.9万~82万程度です。

施設形態の児発管の平均年収

児発管の平均年収は、勤務先の施設によって差があり、「児童発達支援事務所」の常勤で
年収246万円、「医療型児童発達支援事務所」の常勤で年収492万円と大きく差があります。
以下の表は、「障害福祉サービス等経営実態調査結果・2023/厚生労働省」のデータによる施設形態別の児発管の給与額(月額)です。 

職員1人あたりの給与額(月額)常勤-非常勤別/単位:円

施設の種類

常勤

非常勤

児童発達支援事務所

204,926

220,844

医療型児童発達支援事務所

410,377

放課後等デイサービス

297,487

154,286

居宅訪問型児童発達支援事務所

292,960

86,000

保育所等訪問支援事務所

302,511

113,102

福祉型障害児入所施設

382,122

医療型障害児入所施設

330,175

児発管の給料を他業種と比較

「障害福祉サービス等経営実態調査結果・2023/厚生労働省」のデータを参考に資格別の平均年収についてまとめました。

各資格の平均年収を比較すると、「看護職員(保健師、看護師、准看護師)」「心理指導担当職員」「主任相談支援専門員」などは、専門性の高い資格なので年収も高くなっています。一方、「保育士」「児童指導員」「ホームヘルパー」などは、児発管よりも年収は低い傾向です。

 

児発管と他業種との年収の比較(単位:円)

資格の種類

平均年収(常勤)

給与額(月額)

児童発達支援管理責任者

334万円

278,480

サービス管理責任者

383万円

319,136

サービス提供責任者

341万円

284,145

看護職員(保健師、看護師、准看護師)

440万円

366,552

理学療法士・作業療法士

355万円

296,329

機能訓練担当職員(言語聴覚士含む)

346万円

288,049

地域移行支援員

301万円

251,143

就労支援員

281万円

234,408

職業指導員

248万円

206,608

就労定着支援員

315万円

262,124

地域生活支援員

296万円

249,418

心理指導担当職員(公認心理師を含む)

366万円

305,337

生活支援員

324万円

270,103

ホームヘルパー

270万円

225,400

世話人

239万円

199,267

児童指導員

295万円

245,949

保育士

271万円

226,280

障害福祉サービス経験者

263万円

219,153

主任相談支援専門員

411万円

342,582

相談支援専門員

306万円

254,645

地域移行支援従事者・地域定着支援従事者

300万円

249,761

訪問支援員

326万円

271,688

管理栄養士・栄養士

333万円

277,721

調理員

265万円

220,504

児発管が他業種よりも給料が高いわけ

児発管が他の業種と比較して給料が高い理由について確認しましょう。

需要が高い職種だから

近年、障がい児発達支援に関する法律改正に伴い、障がい福祉サービス施設・事務所が増加傾向にあります。施設に有資格者の配置基準が設定されているため「児童発達支援管理責任者」の需要も増加しています。
さらに、施設経営においては、利用者が満足できるような支援サービスや療育プラン、質の高い有資格者の配置など、他社との差別化が求められており、優秀な児発管が求められています。

業務の難易度が高いから

児発管の仕事は、専門性を活かして業務を行い、関係機関と連携しながら施設スタッフを引っ張っていく指導力と育成力が求められます。また、保護者のサポート的役割を担うために、児童ひとりひとりの個別状況を把握して支援計画を作成することが必要です。

児発管は個別支援計画の作成に始まり、以下のタスクを行う責任があり、業務量が多く難易度が高い仕事であるため、給料も高く設定されています。

※児発管の主な仕事内容

  • 個別支援計画書の作成
  • 施設利用者向け見学対応・契約業務
  • アセスメントとモニタリング
  • 保護者との相談・連携
  • 関係機関との連絡・調整
  • 請求業務
  • 施設スタッフの指導・育成
  • 送迎サポート
  • スタッフミーティング

専門性の高いから

児発管として現場で働くには専門性の高い知識や経験が必要です。障がい児童の成長と課題解決のために、医療、保育と療育、マネジメント力、コミュニケーション能力など幅広いスキルが求められています。
したがって、資格取得の難易度は高くなるため、有資格者の母数は少なく人材不足の問題があります。障がい児福祉サービス施設を開業するには、児発管の配置が義務化されていますので、求職者を募る方法として給料が高く設定されているという現状があります。

スタッフを指導できる立場だから

児発管は、施設・事務所等でスタッフを指導するリーダーとしてのスキルが求められます。児童と保護者に寄り添った支援ができるように、スタッフそれぞれに役割と仕事を配分し、チームワークで業務遂行できるように施設全体をまとめる統率力と指導力が必要です。
したがって、他業種のスタッフよりも指導する立場の児発管の方が、給料は高くなっています。

児発管が年収を上げる方法

児発管として働いて年収を上げるには、資格取得、勤続年数、条件の良い勤務先への転職などの方法があります。

資格を取得する

勤務する施設・事務所の業務内容に合わせて、仕事に活かせる資格を取得することをおすすめします。例えば、医療ケアに注力している施設では「介護福祉士」「看護師」の資格の需要が高くなっています
また、精神疾患のある障がい児童を預かる施設では、「精神福祉士」や「社会福祉主事任用資格」、「理学療法士・作業療法士」などの資格が役立ちます。

障がい者福祉サービス施設では、経営状況にもよりますが、配置人数を抑えてなるべく有資格者でスタッフをそろえたい傾向にあり、未経験者よりも資格があった方が効率的であると考えます。したがって、医療系、福祉系の資格があった方が就活に有利になり、有資格者であれば、資格手当が付与されるのでお給料も高くなります。

勤続年数を長くする

児発管になるには、最短で5年、長くて10年の実務経験や研修を継続する必要があります。
勤続年数が長いと、安定性や持続性が認められて給与の設定も高くなる傾向です。長く働くことで信頼度も高くなり仕事の評価も上がって昇給しやすくなります。

また、仕事の対象者が障がい児童と保護者であるため、デリケートな問題に素早く対応することも必要です。そのためには、現場経験が豊富であると適切な対応ができるようになります。利用者の満足度は、施設運用に良い影響をもたらし、児発管として評価も上がります。

ほかの法人へ転職する

児発管として資格の取得と必要な勤続年数の条件がそろっているにもかかわらず、給料が安い場合は、転職を考えることもひとつの方法です。
児発管は将来性のある資格です。自身に合った職場が見つかり、経験とスキルを活かすことができるのならば、新しい勤務先で活躍することを期待しましょう。

児発管として働く魅力

児発管として働くメリットは、福祉関係のさまざま施設や事務所で働くことができるので、就職先の選択肢が広く就活しやすいことです。また、人のために役立つ仕事としてやりがいがある仕事であることです。さらに、資格や勤続年数によって、他の業種よりも資格手当や高い給与と賞与が見込めるため、安定して仕事を続けることも可能です。

もし、転職したい場合は、児発管として働く選択は将来性もあり、現在、保育士や児童指導員として働いている方には目標となる働き方にもなります。
何よりも、障がい児童と保護者の役に立つ存在として、施設スタッフを統率して支援活動をするということは、大変な業務である一方、達成感と充実感の得られる仕事です。

児発は資格と年数で年収アップを目指しましょう

障がい児福祉サービス事業においては、児発管の資格は大変需要が高く、利用者のニーズに答えるためにも、専門性の高い知識を持った有資格者が必要となっています。
児発管は、経験年数が問われるため、業界で長く働いている方や転職を考えている方は、他の業種よりも給料高めの児発管で、次の目標として検討するのも良いでしょう。

ファミリー・キッズでは、障がい児通所支援事業所を展開しております。楽しく遊び・学び・育みながらお子様一人ひとりの成長や自立のお手伝いをしております。気になる方はぜひお問い合わせください。

ファミリーキッズの放課後等デイサービスとは

放課後等デイサービスは学校に就学している障がい児に対し、個別活動や集団活動を通して「日常生活での基本的な動作の指導や自立支援」や「集団生活への適応に向けた支援」などを行う障害福祉サービスです。

ファミリー・キッズでは「家庭的な環境で安心して過ごしていただく」ということを心掛けており、
楽しく遊び、学び、育みながら、お子様に内在している潜在能力を最大限に引き出します。

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放課後等デイサービス 秦野
放課後等デイサービス 相模原
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放課後等デイサービス 平塚
放課後等デイサービス 厚木
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